カーネーションの足踏みミシン

前日、実家で何の気なしにNHKの連続テレビ小説「カーネーション」を見た時、
懐かしい物が目にとまりました。

それは、トミーズ雅(役名は忘れました)が経営するパッチ屋に置いてある、
足踏みミシンです。

主人公もあのミシンに目を奪われていましたが、私は昔、祖母の家にあったので
懐かしさがこみあげてきました。

小学生の頃は、体操着の袋や防災頭巾(今は無いよねェ)など祖母があのミシンで
作ってくれていました。

踏み台に足を乗せ「ぎったんばっこん」と心地よい音して、針が上下に動きます。
作業台に顔を乗せ、祖母が作るのを眺めていたものです。

そして時が経ち、祖母が体調をくずし入院しました。
退院はしたものの、自宅介護となったため介護ベットが必要でした。

大きな介護ベット入れるため、親戚一同が話し合い、たたんでも場所をとる
あのミシンがまず処分されることになったのです。

今となっては懐かしい思い出ですが、元気になった祖母(現在92歳)と
話す度に「もったいないかったね」と、語り草になっています。

10数年前の事とはいえ、なぜあのミシンを引き取らなかったのかずっと後悔しています。

今でもあったらどんな空間が似合うのだろうと良く考えます。

この前もこんなことがありました。

お客様との打ち合わせで
「どんなお部屋にしたいのですか?」と、たずねたところ
「家族が集まる広いリビングと対面キッチンと・・・」と、ご希望をいただきました。

「では、どんなデザインのお部屋にしたいのですか?」と、たずねたところ
「・・・よくわからないのです」との答え

「雑誌や映画、旅行などで気に入ったお部屋はありましたか?」と、たずねたところ
「すぐには思い浮かばないのですが、前から欲しいと思っていたダイニングテーブルが
あります」と、言われたのでカタログを見せていただきました。

ナチュラル系、無垢で楕円形の家族全員が座れる素敵なテーブルでした。

何かヒントがあればそこから全体イメージを膨せることができます。
正解はお客様の心の中にしかありませんので、打合せを重ね一つ一つ創り上げていきます。

あのアンティークな足踏みミシンも、この無垢のダイニングテーブルも、大切な物や
好きな物からお部屋全体をデザインをしていくのも、リフォームの楽しみのひとつ
かもしれません。

大切なもの、思い出深いのもの、などありましたらお話を聞かせてください。
そこからお部屋創りを始めましょう。

では、また。

最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。

次回もお楽しみに。。

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