板のアンティーク加工

なかなか更新できず申し訳ありません。
震災後に発注した、ユニットバスやキッチンが全てこの時期の納品になって
おり現場に張り付きバタバタしております。

また、輸入ドアやアンティークな建材のイメージをもっと解りやすくするため
ホームページをマイナーチェンジしていますので、夜な夜なパタパタとやっております。
こちらもUPしたらお知らせしますのでお楽しみに。

さて、今日は前々回の「鎌倉のエクステリア(1期工事)」でご紹介しました
シャワーフックやアンテークフックなど受ける側板の加工方法をご紹介します。

塗装だけでも良いのですが、手を加えることにより全体がまとまりよりイメージ
に近い空間になります。

エクステリアのシャワーブース

シャワーフックやアンティークフックを受ける側板

この焦げた板の加工方法です。
「興味ねぇ~」と思われる方も多いと思いますので興味のある方だけ
読み進めてください。

この板にもテーマがあります。
「焦げた板を作るぞう」と思うよりテーマを思い描きながら作った方が
楽しい+完成度も上がります。

〈板のテーマ〉
「寒い冬、由比ヶ浜海岸で流木を燃やし焚き木で暖をとっているサーファー達
その燃えさかるドラム缶からこっそり一枚取ってきた板のイメージ?・・・」

ちょっと解りにくいですが・・・

「アンティーク加工」というより「焦げた流木加工」って感じです。

アンティーク加工その1

レッドシダーの板

厚さ25mm程度のレッドシダーの板です。
後で必要な分だけカットします。

アンティーク加工その2

板の表面を削る

板の表面を削り表面に凹凸をだします。

日本古来からある「うずくり」という技法に似ています。
「うずくり」とは、かるかや(刈萱)の根を筒のように束ねた物をいうそうですが
私は以前、北海道の材木屋さんでわらの根を束ね時間をかけて杉板の表面
をこすり木目を浮かび上がらせている所を見たことがあります。

時間を要する手仕事ですが、なめらかで美しい仕上がりで「日本の美学」を
感じました。

しかし、今回は機械でガー!とやっていきます。
ディスクグラインダーにベベルワイヤブラシを装着して木の目に沿って
削っていきます。なるべく円を描かないように縦にして削ります。

ディスクグラインダ

ディスクグラインダ

これに下のワイヤブラシを装着

ベベルワイヤブラシ

ディスクグラインダにセットして木の表面を削ります

ブラシの破片が飛んでくるので手袋(皮手)とゴーグルは必須です。
軍手は巻き込まれるので絶対NGです。

アンテーク加工その3

サンダーで表面を削る

ディスクグラインダーで削った後は、ガサガサでイタイタです。
これをサンダーで削って表面をなめらかにします。

サンダーとは紙ヤスリで削る機械です。(写真奥の機械)
溝の中は紙ヤスリを指の先や木っ端の角などに巻いてこすり
なめらかにします。

また、金ブラシなどでこすっても良いかもしれません。

削りすぎるとせっかくの凹凸がなくなるのでほどほどに・・。

紙ヤスリは120番~180番で一度掛け、仕上げは
240番程度を使用するのが良いでしょう。

アンテーク加工その4

両端をあぶってステイン塗装

一番のメインを写真に撮っていませんでしたが、必要な長さにカットして
取り付ける場所にあてがいビスの位置に下穴と座ぐりをしておきます。

携帯用のバーナーで両端部をほどよく炙り、オイルステインで塗装します。

アンティーク加工完成

アンティーク加工完成

これを取り付けて完成で~す。

なかなかの「焦げた流木加工」でしょう。
伝わりにくいのでタイトルは「アンティーク加工」にしていますが・・・。

では、今日はこれで終わりです。

文頭にホームページのマイナーチェンジと書きましたが7月より
弊社も新しい期に入ります。そこでこれからは、エリアを近くに
絞っての工事と考えております。

どこまで絞るかは検討中ですが移動時間より打合せなどに時間
をドンとかけたいのでそこそこ近距離で検討しております。

もちろん今までのお客様やご紹介の方は別とさせていただく
つもりでおります。

決まりましたらお知らせいたします。

最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。

次回もお楽しみに。。

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板のアンティーク加工 への2件のフィードバック

  1. 上島久子 のコメント:

    母が、使っていた古い額を貰いました

    汚れていて、額としては、ややこしい構造だったので、苦労して分解掃除をしてみたら、割ときれいな古い額になりました

    だったら、もっと古びされていい感じにしたかったので、木材加工のアンティーク加工で、このページに辿り着きました

    木目を浮かび上がらせられたらと、漠然と考えていましたが、こういう方法もあると知り特殊な機械はありませんが、キッチンの汚れ取り用のワイヤーブラシなど使って試してみたいと思いました

    ありがとうございます

    • 久保国司 のコメント:

      上島さん。コメントありがとうございます。
      時間は掛かりますがワイヤーブラシでも十分加工できます。

      刈萱(かるかや)の根を麻紐で束ねた伝統技法の加工法「うづくり」では
      更に時間を掛け磨き繊細できれいな木目が浮かび上がらせています。

      機械やワイヤーブラシなどで削った後は細目の紙やすりを掛ける事を
      オススメします。#240~#400の番手を順に掛けていけばツルツルに
      なります。

      先日、自宅のウォーターサーバー用の天板を作った時はSPF材を加工して
      #180→オイルフィニッシュ(塗装)→#400→オイルフィニッシュ(塗装)→#600の順で行ったらすべすべになりました。

      是非、チャレンジしてみてくださいね。
      また、次の世代に伝えて下さい。

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