あなたのキッチン「使いやすい」と思い込んでいませんか?― 家事がラクになる「本当の使いやすさ」の見つけ方
「毎日使うキッチン、特に不便は感じていないし…大丈夫かな?」
そう思って過ごしている方は、とても多いんです。
でも、よくよく話を聞くと
「調理中に行ったり来たりが多い」
「シンク周りだけ妙に散らかりやすい」
「なぜか作業がはかどらない」
など、“小さなストレス”が積み重なっているケースがほとんど。
実は、長年慣れてしまったキッチンほど“使いにくさ”に気づきにくいんです。
この記事では
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どこで“使いにくさ”が生まれているのか
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今日から見直せるチェックポイント
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リフォーム相談でよく聞く実例
をやさしく解説していきます。
なぜ「慣れたキッチン」は使いにくさに気づきにくいのか
長く使っているキッチンは、“工夫で何とかしてきた歴史”があります。
たとえば、踏み台で高さを調整したり、遠い吊り戸棚を使わなくなったり。
こうした工夫は悪いことではありません。
しかし気づかないうちに「不便を前提にした暮らし」になってしまっていることも。
そしてもう一つ大きいのが、
家族構成やライフスタイルの変化に、キッチンが追いついていないケース。
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子どもが巣立ち、調理量が変わった
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共働きになり、作業効率が重要になった
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収納する物の種類が変わった
キッチンは意外と長く使う設備。
その分、“今の暮らしに合わないまま”使っていることが多いんです。
使いにくさを見抜くチェックリスト
まずは、以下の質問に心の中で答えてみてください。
① 動線(キッチン内の移動)はスムーズですか?
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調理中、何度も振り返って取りに行く
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冷蔵庫→シンク→コンロの移動が多い
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作業しながらよくぶつかる場所がある
動線の乱れは、そのまま「疲れやすさ」に直結します。
② 高さや位置は身体に合っていますか?
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洗い物で肩がこりやすい
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調理中に前かがみになる
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吊り戸棚がほとんど使えていない
身体の負担は、小さな違和感の積み重ねです。
③ 収納は「出しやすい → 使う → しまう」が自然にできますか?
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よく使う物がなぜか散らかる
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収納スペースがあるのに使いこなせていない
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奥の物を取るたびに手前の物をどかしている
これは“今のあなたの暮らしに合っていないサイン”です。
実際に多い“使いにくさ”の原因
相談で多いのは、次の3つです。
① 収納の配置が作業内容とズレている
使う道具が“そこじゃない場所”にあると、
調理の流れがサッと途切れてしまいます。
気づけば、必要なたびに取りに戻る小さな動作が増える——
これが“取りに行く手間”が無意識に増えているケースです。
② 作業面(ワークトップ)が狭くなっている
食器、水切りカゴ、家電がどんどん増え、
「作業スペースがほぼゼロ」になっていることに気づいていない例はとても多いです。
③ キッチン自体が古く、設計思想が今と違う
20年前と今のキッチンでは、
収納の考え方、設備の使い勝手、掃除のしやすさまで大きく変わっています。
ただし「最新=使いやすい」というわけではありません。
大切なのは “今の暮らしに合っているかどうか” です。
今日からできる“使いやすさ”の見直し方
① よく使う物を「最短1アクション」で取れる位置に
扉を開ける → 物をどかす → 奥から出す
…これが2アクション以上なら、改善の余地あり。
② 動線は「冷蔵庫 → シンク → コンロ」が基本
この三角形が大きすぎると動きが増えて疲れやすくなります。
逆に近すぎても作業しづらいため、適度なバランスが大切です。
③ “高さの違和感”は体が出しているSOS
腰・肩・腕の疲れは、キッチンの高さが合っていないサイン。
ショールームで実際に立ってみると、驚くほど違いがわかります。
まとめ|“慣れ”ではなく“心地よさ”で選んでいい
リフォームには正解がありません。
大切なのは、今の暮らしにフィットしているかどうか。
「こんなものだろう」と思い込んでいた部分に、
少しでも違和感があれば、それは改善するチャンスなんです。
「毎日の小さな“ラク”が、暮らしを大きく変える。」
あなたの暮らしに合うキッチンを、これから一緒に見つけていきましょう。

