『喋りすぎた自分に、ふぅ……となった日』
いやね?
今日の打合せで、また喋りすぎたんです。
ふぅ……と自分でも分かるくらい、胸のあたりが重くなって。
——ああ、またやっちゃったな、と。
相手の表情が一瞬だけ止まったのを見て、
その瞬間がずっと頭に残ってます。
リビングをどう整えるか、
お客様が一番考えている部分でした。
「家族が集まる場所だから…」
そうお客様が言ったとき、
僕の中で何かスイッチが入ったんですよ。
いや、分かってるんですよ。
聞くのが僕の仕事だって。
けど、なぜかああいう場面だけ調子に乗る……。
気づいたら、自分のプランの利点を語りすぎていて。
おいおい、落ち着け、と心の中で突っ込んでました。
そして、あの一瞬。
お客様の視線がすっとテーブルに落ちたんです。
そこで胸がズキッとしました。
言葉には落ちてこない“呼吸の部分”を拾うのが仕事なのに、
今日は僕がちょっと前に出すぎました。
でもね。
帰り際にお客様がぽつりと言ったんです。
「次回の打合せもお願いします」
……その一言で、救われました。
ほんとに。
反省はもちろんあります。
でも、今日はこの気づきだけしっかり持ち帰ります。
明日は、もう少しゆっくり聞こうと思います。
ゆっくり直していけばいい。
そんな帰り道でした。


