なぜ、リフォームの後悔は工事中ではなく「打ち合わせ」で始まるのか
「工事が始まってから、何か違和感を感じた」
「完成してみたら、思っていたのと少し違った」
リフォームのご相談で、こうした声を聞くことがあります。
でも実は、その“後悔の芽”が生まれるのは、
工事中ではなく 打ち合わせの段階 であることがほとんどなんです。
この記事では、
なぜ打ち合わせがリフォームの満足度を左右するのか、
そして後悔を防ぐために大切な考え方をお伝えします。
図面や仕様が決まっても「理解」は一致していない
打ち合わせでは、
図面・仕様書・カタログを見ながら話を進めていきます。
一見すると「全部決まった」「共有できた」ように見えますが、
ここに大きな落とし穴があります。
それは、
言葉や図面を“どう受け取っているか”が、人によって違う ということ。
たとえば
「明るめの色」
「使いやすい配置」
「スッキリした感じ」
この言葉、
お客様と施工側で、同じイメージでしょうか。
打ち合わせで起きやすい後悔は、
ミスや手抜きではなく、
イメージのズレ から始まることが多いんです。
「決めること」が多すぎて、判断が追いつかない
リフォームの打ち合わせでは、
短期間にたくさんのことを決めます。
・設備の種類
・サイズ
・色
・素材
・位置
・予算とのバランス
しかも、多くの方にとっては初めての経験。
比較する基準も、正解もわかりません。
その結果、
「プロが言うなら大丈夫だろう」
「よく分からないけど、これでいいか」
こうした “納得しきれていない決断” が積み重なると、
完成後に
「やっぱり聞いておけばよかった」
という後悔につながってしまいます。
本当に大切なのは「丁寧なヒアリング」
私たちが一番大切にしているのは、
図面や仕様を決めること以上に、
丁寧にお話を伺うこと です。
・今の暮らしで困っていること
・どんな時間を大切にしたいか
・家事の流れ
・ご家族それぞれの使い方
どんなに経験を重ねても、
暮らしの背景を知らずに、
本当にフィットするプランは描けないと感じています。
リフォームは、
家を直す工事である前に、
暮らしを一緒に考える対話 だと思っています。
声を受け止め、
言葉にならない想いもくみ取りながら、
未来の暮らしを一緒に描いていく。
このプロセスがないまま進むと、
どんなに工事が丁寧でも、
「なんとなく違う」という感覚が残ってしまうんです。
「工事中の不満」は、実は打ち合わせの答え合わせ
工事が始まってから出てくる不安や違和感。
実はそれは、
打ち合わせで曖昧だった部分が
“形として見えてきただけ” というケースが多いです。
だからこそ、
工事前の打ち合わせで
・遠慮せずに聞く
・分からないまま進めない
・生活シーンを具体的に話す
この積み重ねが、
後悔しないリフォームにつながります。
まとめ
リフォームの後悔は、
工事中に突然生まれるものではありません。
その多くは、
打ち合わせでの小さな違和感や、飲み込んだ疑問 が原因です。
技術や経験ももちろん大切ですが、
それと同じくらい、
「きちんと話を聞く姿勢」が重要だと私たちは考えています。
そのために、
まずはじっくりお話を聞かせてください。
一緒に、納得のいくリフォームを考えていきましょう。

